理系なのに日本史は変?地理or日本史選択はどっちがいい?共通テストに有利な理系必見の地歴選択の考え方を解説!

大学受験
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高校で理系に進んだ学生の多くが、2年生あるいは3年生の段階で「物理および生物選択」をします。

そしてさらに、「地理および日本史選択」もすることになります。

(世界史や倫理、政治・経済もありますが、今回はこの2つに絞ってご紹介します。)

理系の人にとっては、「なんで理系なのに地歴があるんだよ〜」という不満が出そうですが、そういうカリキュラムなのです。

また、地歴科目は理系にとっても大学受験をする上で大変重要にもなってきます。

今回は、地理と日本史の選び方について詳しく解説します。

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ぜひ参考にしてみてくださいね。

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地歴科目が理系にとって重要な理由

地理や日本史という地歴科目はまさに、「ザ・文系」というイメージの科目で、理系とはかけ離れた印象ですよね。

ただ、理系選択者であっても地歴のうちいずれかを学ばなければいけないようにカリキュラムで決まっているのです。

いわば、教養として学んで欲しいというわけですね。

そして、何よりも知っておきたい事実が、理系の大学受験において地歴ができないとどれだけ数学や理科が秀でていても足を引っ張るということになります。

実際、京都大学の工学部で見てみると、共通テストでの配点の200点満点のうち、なんと100点分を地歴科目が占めています。

つまり、共通テストの点数の半分が地歴科目で決まるということです。

これは地歴選択も慎重にする必要がありますね。

もちろん、京都大学の工学部は特に地歴科目の配点が高いことが有名で特殊な例です。

ただ、難関大では、2次試験で地歴科目の試験を課さない分、共通テストでの結果を重視する傾向にあります。

そういうわけで、理系選択者も、特に共通テストにおいて地歴科目が重要となってくるわけです。

どっちが多い?地理選択と日本史選択

それでは、実際に大学受験をする上で、全国の高校生は地理と日本史のうちどちらを選択しているのでしょうか?

令和3年度の共通テストの受験者数で比べてみると、地理選択者が14万人ほどであるのに対して、日本史選択者は14万5千人ほどでした。

(ちなみに、世界史選択者は9万人ほどでした。)

やや日本史選択者の方が多いようですが、ほとんど同じだとわかりますね。

ただ、このデータは文理合わせた結果です。

理系のみでみると、地理選択者の10万人ほどに対して、日本史選択者は1万7千人ほどでした。

圧倒的に理系では地理選択が多いようですね!

その分、文系ではほとんどの生徒が日本史を選択しているようです。

以上をまとめると、理系の学生の大部分が地理選択で、文系の学生の大部分が日本史選択であるということがわかりました。

それでは、次に、地理と日本史の特徴について、それぞれの科目の中身を見ていきましょう。

地理と日本史の特徴の違い

地理と日本史を比べたときに、どちらも「暗記」が重要となる科目には違いないのですが、「暗記量」に差があります。

大学受験の勉強において、日本史よりも地理の方が少ない暗記量で済むと言われています。

理由としては、地理の特徴として、暗記した知識をもとに理屈っぽく考えたり、基礎的な話から発展した思考を求められる問題が出題されます。

そのため、理系の学生からも人気が高くなっているようですね。

一方で、日本史はというと、知識がなければ解けないという問題が多く出題されます。

例えば、「次の文章(4択)のうち一つだけ間違いを含むものがあるので選びなさい。」という問題が多く出題されます。

これを正答するためには、断片的な知識だけではなく、筋道立てた歴史の流れや変遷などまで頭に入れる必要があります。

というわけで、「理系なのに日本史は変!」というわけではありませんが、理系科目が得意な人にとって暗記の多い科目は敬遠されがちというわけです。

逆にいえば、理系であっても暗記が得意な人にとっては、日本史を努力して勉強した分がテストの点数として直結して出るためおすすめです。

【結論】理系の地歴は地理がおすすめ!

以上で述べてきたことからもわかるように、理系におすすめなのは地理です。

理由としては、「暗記量が比較的少ない量で済むため、その分多くの時間を他の教科の勉強に回せる」というのがひとつ。

そしてもうひとつの理由は、「理系的な思考が得意な人に向いている」ためです。

例えば、地理の問題では以下のような問題が出題されます。

問.アメリカ大陸の東海岸の気候の特徴と風土に関して答えなさい。

一見すると、アメリカ大陸の勉強をして知識をつけなければいけないような気がしますが、おそらく出題者の意図は違うことにあります。

ポイントとなるのは、海流の知識や世界地図の形が頭に入っていると、「大陸において、日本とよく似た立地をしている」ということが分かっているかということです。

このように、暗記だけでなく知識を応用する思考力が求められる地理は、たしかに社会の中では最も理系的な科目と言えますね。

そのため、理系の大学受験の社会では、迷ったら「地理」を選ぶようにするといいですよ。

【番外編】地理・日本史以外の社会科目

今回の記事では、地理と日本史に絞って解説しましたが、大学受験の科目として認められている社会の科目としては、他にも「世界史」、「現代社会」、「倫理・政治経済」があります。

それでは最後に、この3つの社会科目についても見てみましょう。

世界史

世界史は日本史の世界バージョンですね。

日本の話のみではなく世界全体の話になるため、地理的な要素も加わり、おのずと暗記量も多くなります。

世界史は高校での社会の科目の中でも最も暗記量が多いとされています。

そのため、文系でごく稀に、日本史と世界史をとる人がいるようで、その場合、周囲から変態と言われるほどの暗記量になってしまうそうです(笑)

現代社会

現代社会の特徴として、一般教養的な範囲からの出題も多いということです。

問題のイメージとしては、よくクイズ番組で出題されるような社会科の問題のような感じです。

そのため、受験勉強の対策をせずとも、できる人は6〜7割近くの正答率が出るといった場合もあります。

時事問題や世界のニュースに関心が高い人にとってもアドバンテージが高い科目となります。

倫理・政治経済

社会の中では最もトリッキーといえる教科です。

暗記科目であることには違いないのですが、地理や歴史のような暗記のイメージとは異なります。

よく出題される形式として多いのが、二人の登場人物の会話内容をもとに問題が出題されていくというものです。

二人の会話の意味を汲み取れているかの確認と同時に、知識も一緒に問われるというような問題になるため、他教科とは毛色が違うように感じられます。

とはいえ、センター試験から共通テストに変わった影響で、「倫理・政治経済」のように読解力を試す要素が増えているため、他の科目も同様になっていくかもしれませんね。

まとめ

以上、理系の地理・日本史選択の選び方について解説しました。

理系的な思考が活かせるということと、暗記量が少ないという理由から、理系の学生の多くは地理を選択しているようです。

実際、数学や理科が得意な理系の学生には、ぜひ地理をお勧めします。

そして、社会科目には地理や日本史の他にも、世界史と現代社会、そして、倫理・政治経済があります。

ただし、世界史は暗記量が膨大になってくるためお勧めはしません。

また、現代社会と倫理・政治経済について、大学によっては試験科目として認められない場合があるので、注意しましょう。

社会科目について気になった人や本当に地理でいいのか迷うという人は、ぜひ過去問や各大学の入試要項を見て みてくださいね。

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